2007年12月19日 北京新浪網(その1)
霍元甲 關錦鵬・鄭伊健・周牧茵チャット採録
83年版『射鵰英雄伝』で世界的に有名な監督・鞠覺亮と、実力派俳優の鄭伊健、芸術総監の關錦鵬、武術監督の谷軒昭は新版『霍元甲』で金字塔を打ち立てた。キャラクター設定、アクション設計、ポストプロダクション、ストーリー構成、出演俳優の内容を見ると、旧版にひけをとらないとの賛辞を得ている。
12月11日午後3時、『霍元甲』の監督關錦鵬、主演の鄭伊健、陳小春、周牧茵、修慶らが新浪網のインタビューを受け、彼らの一大侠客霍元甲に対する認識と、撮影時のエピソードについておしゃべりしてもらった。以下はチャットの採録である。
司会者(以下「司」):ネットで視聴中のみなさんこんにちは。私は司会の趙宇です。鄭伊健、陳小春主演、著名な監督の關錦鵬がプロデューサーとなったテレビドラマ『霍元甲』は、12月20日についに北京で放映されます。私たちはこの機会に主なスタッフの方々に来ていただき、みなさんとネットで交流したいと思います。監督、鄭伊健さん、よくいらっしゃいました。また、新版『霍元甲』の中で趙倩男を演じている周牧茵さんをご紹介します。ドラマが撮影されている当時から、私たちはずっと撮影の進み具合を追ってきましたが、本日ついに北京でみなさんにお会いすることができ、お三方も大変喜んでいらっしゃると思います。
關錦鵬(以下「關」):大変長い時間をかけて準備と撮影を行ってきました。彼(鄭伊健)は経験豊富ですが、一体このドラマのオファーを受けてくれるのか、髪を剃り落とすのをためらうのではなど心配はありました。ついに視聴者のみなさんとお会いすることができて、私たち三人だけでなく、会社も参加してくれたスタッフもみな同じ思いでいると思います。
司:このドラマは北京の視聴者にお披露目される前に、廣州から北上して、四川、浙江省と視聴率が非常に良いですね、關監督は笑いが止まらない状態なのではありませんか?
關:(笑)スタッフが私に視聴率レポートを渡してくれるので知ってますけど、見てもわかりませんよ。あの数値を見てもまったくわからない。なんでこんなに複雑なんですかね。映画みたいに簡単じゃないんですよ。(伊健に向かって)見てわかるかい?
鄭伊健(以下鄭):いいえ。
司:ギャラがよければそれで良いですよね。
鄭:いえ、お金のことだけでなくて、成績はとても重要です。撮影しても誰も見てくれなければ達成感がないですから。
司:さきほど關監督は特に、鄭伊健が『霍元甲』で躊躇した部分があるとおっしゃっていましたが、当時主にどんなことでためらっていたのでしょう、以前の『霍元甲』との比較が怖いという点でしょうか?
鄭:そちらの問題ではなくて、一番は、そんなに長いこと香港を離れたことがなかったからです。
司:家が恋しいと。
鄭:僕は映画を撮影する時でも最も長い期間で1ヶ月で、3ヶ月もかかったことはありませんでしたが、絶対3ヶ月はかかると言われました。それからもう一つは丸坊主にしなければいけないこと。丸坊主の僕は格好悪いですから、かなり考えました。
司:主にそのあたりの要素でためらいがあったのですね、ドラマとは関係ないことのように思いますが。
鄭:僕は俳優ですから、仕事は充分に自信がある状態で受けますが、このような事情が満たされてこそなんです。個人的な問題とは思いません。
司:關監督は鄭伊健に対して出した要求というのは、3ヶ月間ロケ隊に参加することと、丸坊主になることだけでしたか。
關:その時は、このドラマは30話以上になること、アクションの場面があることを考え、それから気候が非常に寒くなることを考慮に入れ、そんなに早く撮影はできないだろうから、3ヶ月は必要だろうと考えていました。私は丸坊主がそんなに大きな問題になるとは思っていなかったのですが、監督を連れて彼に会いに行った時、監督は彼に「旧版とは明らかに違って君に長髪のままでいてもらうわけにはいかない、それから歴史考証に忠実にするために清服を着て辮髪にするから髪は剃ってもらう」と言いましたが、彼は確実にその辺を考慮に入れていたのか「僕は髪を剃らなくていいか、カツラでもいいか」と言い出したので、突然、これは考えなくてはいけないな、と思ったのです。
司:どうして出演を決めたのですか?
鄭:彼(關錦鵬)が非常にねばり強かったから、僕たちはおおよそ一年くらい話し合ったよ。
司:鄭伊健を出演させるためにですか?
關:私たちはアジアでの版権を取るときに、実はすでに彼のことを考えていました。
司:では彼がもっとも適任だったわけですね。
關:私の提案でもよかったし、会社も同意してくれました。彼は非常にクリーンなイメージがあるだけでなくて、実際私が見た映画の中では、彼は観衆に考える余地を与えます。その余地があることで、その人物をとても知りたくなるものですが、今回の演出には内面世界というものが多く出てきます。たとえば『古惑仔』シリーズでいえば、黒社会のヒーローなどは、その内面から発見することはたくさんあります。私たちが今までと違う霍元甲をやろうとしたら、民族の英雄というだけでなくて、正義というだけでなくて、私は優雅さを出したかった。鄭伊健にはそれが備わっていると感じました。
司:趙倩男の人選に苦労したのではないかと思いますが。
關:周牧茵は新人です。彼女が米雪さんの演じた趙倩男よりも深い印象を与えるためにどうしてあげたらいいか、新人にプレッシャーを与えていいものか考えました。実際のところ多くの新人がオーディションに来ました。周牧茵本人から話してもらいましょう。
周牧茵(以下「周」):最初、オーディションの時、鞠覺亮監督は私が王雲の役のほうが合っていると思い、最初は趙倩男の役は知名度のある俳優、高圓圓さんや董潔さんのような方がやるはずでした。後になって關監督は、私と個人的に話をしてみて、私が男っぽい性格だと感じ、倩男をやらせてみてはどうかと言いました。だから今回は關監督の提案で、鞠監督も私にやらせてみることにしたのです。
關:ちょうどその中で、丁莉(王雲役)もオーディションに来ていたんです。
司:当時はまず王雲、それから別の役、どのようにしてうまくいったのでしょう。
周:実はこのドラマでヒロインをやるというのは本当に難しかった、それに伊健も小春も非常に優秀な俳優です。俳優陣がみんな一流で、だからこの役柄を得たことで、多くの人が私を励まし、助けてくれました。最後にはこの役を演じることができて、幸運だったといえます。
司:多くの課題があったでしょうね。
周:最初の頃が、この役に対して一番努力をしました。私が唯一自信があったのは、自分が趙倩男と性格が似ているということだけ、それをのぞいては自信がなかった。けれども、後からはスタッフ、監督、脚本家とコミュニケーションをとることで支えていただき、鄭伊健と陳小春はいつも役作りをどのようにしていったらいいか教えてくれました。
鄭:僕たちの時間を無駄にしてね(笑)
司:ある人が鄭伊健は内面に非常に優雅なものを持った人だと話していました。霍元甲は一代宗師ですが、『霍元甲』の劇中の人物像に近づけるために、鄭伊健さんは外見以外に、何か個人的に課題をこなしたのでしょうか?
鄭:たぶん心境でしょうね。まだ撮影に入る前の作品としては、映画版は非常にすばらしかったけれども、見終わってみてもう一度彼(霍元甲)の本当の性格はどうだったのか、彼をすばらしい英雄として演じるとしても、彼は内心どう思っていたのかを考えました。僕たちが撮るドラマは映画とは違って、暇もあり、時間も比較的長く、だからよく考えることができました。僕は關監督と話したことがありますが、劇中には多くの感情にまつわる演技があり、師弟、とくに陳小春との演技はわりと複雑で、彼の内面をつかんでこそ演じられます。僕の以前演じた役は漫画版の脚色であり、今回は歴史上の英雄なので、注意しなくてはいけませんでした。だから心の持ちようから始めたんです。
司:突然思いついたのですが…あなたは当時剃った髪のことをまだ気にしていますか?心の痛みを感じませんか?
鄭:いいえ、奇妙なことですが。僕はどのことについても決める前によくよく考えて、やるかやらないかを決めます。でも最後に決定したら、振り返ることはありません。丸坊主にすることは気にしていません。後で何が必要なのか考えてのことですから。
司:将来同じようなことを撮影の時に要求されたら同意しますか?
鄭:脚本がいいかどうかによります。
關:『色、戒』を撮る勇気はあるかい、梁朝偉と同じように?
鄭:それもいいと思います、僕たち俳優としては最も美しいのは、過去の作品です。もしだれかが僕に脱いでほしい頼むなら、今でもいいです。それもいいでしょう。俳優というのはどちらかというとおかしなもので、もしこの演技によって表現しなければいけないと言われれば、それも考慮にいれると思いますよ。
司:脚本と監督はどちらが重要だと思いますか?
鄭:監督が重要なのは、どんな方法で俳優にこの場面を演技させるかということ、これは非常に重要です。
司:これは關監督に聞きましょう、關監督は以前カンフーを題材にしたテレビドラマは撮ったことがありませんが、今回『霍元甲』を選んだのは兼業としてですか?
關:会社や、私たち全ての創作集団が、鞠覺亮監督がアクション分野において、国内ではこの方面での第一人者であると認めています、これは疑いようもないことです。私は自分がプロデューサーになることで、皆さんに新版の霍元甲の幅が広がったと思わせ、たぶんちょっとは感情面の演技などに私の考え方や意見が貢献できるのではと信じています。例えば民族の英雄を語るのに、私たちは単に民族の英雄という一面だけでなく、彼が感情の上では一人の普通の人間と同じであってほしい、二人の女性の間を揺れ動き、伝統との軋轢にぶつかった時には、彼は何もできず父親に屈し、自分が明らかに間違っているとわかりつつも、反抗する勇気を持たず愚直に親に尽くすという一面を持っていてほしいのです。また別の面として、二人の親友、一人は師でもある大刀王五、もう一人は龍景深で、文化の方面において彼に多くの努力をさせ、外国からの情報によって彼を啓蒙しました。私たちはこれらが民族の英雄霍元甲のイメージを形作った要素であると思い、もっと描写を増やしました。これは鞠監督と脚本家が共同で考え出した見方で、私は後からちょっと後押ししただけです。
司:これが旧版と今回との最大の違いですね?
關:私が違うと感じるところは、霍元甲の多くの面を見られるということ、三角関係では、旧版では霍元甲と趙倩男の関係に集中して表現されていて、王雲の出番はわりと少ないのですが、今回はもっと濃厚に、良くみえるようにしました。陳真の演出についても少し変えて、陳小春にどう狼男を演じるかを問いかけ、答えを出すのを待つことにしました。
司:視聴者に霍元甲の非常に新しい一面を見せたいために、霍元甲、趙倩男、王雲の間の恋愛についての場面を増やしたということですが、一方で多くの視聴者にとって霍元甲は精神的に民族意識を高揚させる存在であってほしいと願っていて、そんな人々は感情の演技はそんなに要らないと思っているのではないでしょうか。
關:私も、これはカンフードラマではなくてラブストーリーじゃないかという意見があるのは聞いています。私たちは創作をする者です。監督、俳優、脚本、みんな観衆の賛成、反対といった評価に直面する準備はできています。私たちは旧版の中から新しいものを見つけていかなくてはなりませんが、そのことに対して心理的な準備が必要だと思います。一方では、たとえば私たちが20話しかなくて、旧版にあった要素をぜんぶもって来ることができなければ、観衆はたぶん、彼等には新しい発想がないと言うでしょう、この問題にまだ直面しないといけないのです。私は、最後には観衆が今回と前回は違うと言う事を認めてくれると思いますが、過去と違うことをする過程で、たぶんがっかりするかもしれません、けれども最後までやりとげ悔いのないものができたと感じています。
司:宣伝の時、鄭伊健が最も霍元甲に気質が近いと言われてましたが、それについて關監督。
關:私は先ほど、海外に滞在した人物のことを指しましたが、彼はたくさんの外国の情報を持って帰ってきて、歴史上もこの友人が確かに霍元甲にスポーツマンシップというものを教えたことになっています。だから霍元甲も次第に武術というものは、勝ち負けを争そうものではないという考えに至り、彼は国民全ての健康維持を提唱しました。彼は、武術を自らを鍛えるためのもの、身体の健康だけでなくて、精神的な鍛錬のためのものと提唱したのです。
司:鄭伊健さんから補足は?
鄭:僕も監督と同じです。でも撮影をしている時、僕たちは、もともと霍元甲が道場を開いたということ以外に、スポーツクラブを開こうとしたことを知りました。彼の以前の友人はこう話しました。もしも果し合いならば傷を負うが、もしもそれがスポーツの試合ならもっと良いのではないかと。それから、僕は最近マレーシアへ宣伝に行った時、霍元甲の弟子であった人がマレーシアで開いた体育館を見ました。これは事実です。だから僕は霍元甲とオリンピックには非常に共通する点があると思うし、僕たちが撮影をしている時も、こういうことが表現できたらいいなと思ってました。
司:霍元甲の時代には、当時の中国人は比較的早くオリンピックの精神とは何かを感じとっていたのかもしれません。霍元甲は確かに武術の師匠ではありますが、彼の一挙手一投足は北京語で言うところの特に雰囲気があるのですが、鄭伊健さんは撮影時に特に先生について動作を習ったりしたのですか?
鄭:いいえ、僕たちもちょっとはアクション場面を撮ったことはあるのですが、香港には有名な武術監督がいて、僕とも長年の友人ですが、撮影の過程で教えてくれたので、勉強しながら撮影をしました。僕たちはとても親しくて、僕がテレビ局にいた頃からの知りあいです。だから僕の動作のどこが良くて、どこがだめかを知っていたので、非常に按配がよかったのです。
關:どんな動作でも彼はできますよ、聞いた話では、直接確認したことがないからわからないけど、伊健は中学生の頃体操をやっていたって本当かい?
鄭:いいえ、本当ならチャンスはあったんです。小学生の体操の時間に、先生がこの紙を持って帰ってお父さんとお母さんに見せなさい、と言ったことがありました。両親に見せたのは香港の有名な体育学院で勉強できるというものだったんですが、両親は勉強ができなければだめだと言って許してくれませんでした。先生は認めてくれたのに。
司:あなたの天賦の才能を見出したということですね?
鄭:僕にはわかりません、小学校の時の先生が見て、動作がよかったら推薦するでしょう。僕の両親は勉強ができなければだめだと思ったようです。
司:子供のころからスポーツの才能は既に現れていたんでしょう?
鄭:よかったと思います。体育という点ではまだできましたから。僕は物を覚えるのは早いほうでした。勉強するよりも早かったですね。
(その2へ続く)
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2007年12月19日 北京新浪網(その2)
司:ドラマの中でも、霍元甲が黄河の虎口で稽古する場面は特に震えがきますね。
鄭:それは撮影の初日で、カメラが周囲の環境を撮るために走りながら撮影したのでとても辛かったです。僕が以前習ったのは太極拳ではなかったので、まったく雰囲気が違っていて、やってはみたものの焦りを感じました。自分はうまくやっているつもりでしたが、でも見た後ではそこまでの味わいがなかったのです。後は始めたら上手くみせるしかありませんでした。
關:虎口をクランクインの地に選びました。霍元甲が天津人であることは誰もが知っていますが、私たちはこの地理的な不一致を考えませんでした。私たちは最初に、情景とか、雰囲気とか、ある種の気勢みなぎる感じなどを設定して処理しました。
司:趙倩男もそこにいたのですね、周牧茵さんもそこにいたんですか?
周:子役の倩男はいましたが、私はいませんでした。
司:虎口瀑布の雄大さを感じませんでしたか?
鄭:はい、非常に壮観でした。
周:私は鄭伊健が断崖の上で稽古をしているのを見て、安全措置は取らないのかと聞きました。彼等は滑り止めは使ってる、水浸しで気を付けないと滑って水にながされてしまうからと言ってました。
司:スタントは使わなかったんですか?
周:いえ、彼は自分でやってました。
司:部分的にはスタントを使ったんですよね?
鄭:もちろん、見えないところでは使ってます。でも普段は自分でやります。霍元甲をやってくださいとお願いされたら、当然演技の部分以外でも、アクションも少しでも多く自分でやったほうがいいですから。
司:關監督が評価されたように、鄭伊健版『霍元甲』と以前のバージョンではどこが違うのでしょう、観衆は霍元甲に新しい印象を受けるでしょうか?
關:あなたがさきほどおっしゃられたように、ある観衆は感情にまつわる場面が多すぎると感じています、私は多くの作品は常に観衆が見た後に回想し、再度批評されるものと思います。それでも私はこの点について強調したいのですが、新版『霍元甲』の中には、比較的長いシーンがあります。たとえどんなテレビ作品であっても、たとえこれが霍元甲でなくとも、たとえ一人の民衆の物語かもしれなくても、その人物を立体的にするべきだと思うのです。そのことがとても必要だと思います。実は私はひとつの作品にいつも感じているのは、ストーリーや細部が行ったり来たりするのは、古いビンの中に新しい酒を詰めたり、新しいビンの中に古い酒を詰めたりするのとさして変わらないということです。けれどもそれぞれの作品の中で、その人が劇中でどのように扱われるかを真正面から見たいのです。この点は、新版『霍元甲』の中では趙倩男と王雲と霍元甲の三角関係の場面だけでなく、あるいは霍元甲と陳真が敵対し、陳真が仇討ちをしなければならず、武術の上達を仇討ちに代えたいと願い、その後霍元甲の武術と人徳に感動し、弟子入りして、師弟として親友としての関係を築く、その細かい描写をしたかったのです。私は人物のいろいろな面を描くのが好きで、創作者としても、観衆としても、この過程を非常に楽しんでいます。撮影の過程で鞠覺亮監督がこの点に関して非常に注意深くやっていることは私も知っていますけれども、後でプロデューサーとしてこのフィルムを見た時に、始めるにあたって設定したことができていると感じました。
司:古典的ドラマのリメイクというのがいまのテレビドラマや映画での風潮となっています。私たちも多方面からそのことを見た時に利点、弊害というものがありますが、古典のリメイクというものは最初から多くの観客やマスコミの注目を集めていて、放送後には前の作品と今回の作品をどうしても比較してしまうものです。
關:それはあります、普通にあることです。しかし私は信じています、いわゆる旧版の『霍元甲』はすでに20年前の作品です。その観衆がいま新しいほうを再度見た時、彼等の幼年期の記憶がよみがえってきて、見終わった後の反応は、学校に通っていた頃校庭でケンカしたことなどを思い出すということで、そのことは作品自体の質量とは関係がないのです。ただみんなは、その記憶をその年代の記憶にしておきたいと願っているだけなのです。だから作品は多くの場合、すぐに評価されるものではないと思います。観衆が見終えた後に考える時間を必要としているものなんです、そのあと改めて評価されるものなんです。
司:さきほどみなさんとお話している中で、鄭伊健版『霍元甲』では、霍元甲に対して非常に感情が豊かだと感じました、さきほど伊健さんはマレーシアで霍元甲の弟子筋にあたる人が現地で活動されているとお話していましたが、このドラマに出演したことはあなたの演劇人生にとってどうでしたか…。どのように形容しますか?
鄭:非常に奇妙な感じです。今回『霍元甲』を撮影したのはとても辛かったのですが、僕たちは廣東人ですから北方でのロケは非常に寒く、それでも撮影の過程の半分は楽しみました。僕は陳小春と共演しましたが、二人ともしばらくぶりの共演だったので、今思い出すのは楽しいことばかり、その過程は非常に楽しかったです。彼女(周牧茵)やその他の出演者とも友達になりましたし、本来、仕事はその環境によって団結が固くなるものです。僕たちはそれぞれ別れた後でも『霍元甲』に関わるニュースを知ったら、みんなに知らせて一緒に分かち合います。
司:最初のうち、伊健さんは自分の熟知した仕事環境から離れて撮影にいくのがいやだと話しておられたので、私は『霍元甲』も舞台裏の仕事やスタッフを熟知した後で加わったのだと思ったのですが、長年つきあってきた友達や自分の熟知した生活環境から、もし今回のように大陸や、北京やその他の場所に来てすべて見知らぬスタッフの中で仕事をすることを要求されたら、断るのですか?
關:実は、彼が昨日ちょっと面白いことを言っていたのですが、彼は霍元甲という人物を理解して、変えたいと希望してくれたんです。あなたはこう聞きたかったのだと思いますが、つまり彼の霍元甲に対する理解、尊敬、彼が完全にその人物を理解した後、また本当にその人物を演じきれた後、彼が自分を改革し、新たな自分に変わる体験をすると信じていますよ。
司:だから今日はアイデアいっぱいの衣装を着ているんですね。
鄭:(笑)これはアイデアじゃなくて、考えてるんです。僕はこれがいいスタートと感じています、長らくこんな感覚はなかった。僕たち俳優は始めるにあたって、ゼロで何もない時はわりと大胆になれます。でも後からいろいろなものを得ると考え過ぎるようになります。ゼロから始めれば考える必要はない、新しい自分というものがはっきり見えるようになって、打開できる。いまはこんな考えでいます。
司:将来もっと多くのテレビドラマで伊健さんが見られるといいですね。
鄭:でもまず『霍元甲』を見てね。
司:今回まだ陳小春のことを話していませんが、彼は『霍元甲』のスタッフの中でもプレッシャーが最も大きかったのでは?
關:私たちは陳真役を180度転換させる提案をしました。陳小春にとってはありがたいことに、彼の個性は観衆の印象と近いのですが、彼の役柄の変化は恐ろしく大きいものでした。
司:将来、陳真は彼の専売特許になるかもしれませんね。
關:彼はもうすでに『精武陳真』の撮影を終っています。続編です。
司:観衆には陳小春版の陳真はあまりに柄が悪すぎて、まだチンピラ風から抜けきってないとする人もいますが。
鄭:たぶん見終わってないからでしょう。見終わったらどこが変わったかわかりますよ。
司:長年陳小春と共演してきて、今回は何か変化がありましたか?
鄭:彼の変化は大きかったです。以前とはまったく違いました。彼は以前はわりと物事に対する見方が狭かったのですが、今は考えかたが変わりました。たとえば以前は気持ちを伝えるということを知らなかったのですが、今はわりと簡単にできるようになり、打ち解けるようになりました。僕と小春は友達になって長いですが、昔はお互い大陸での事情について話すことはなかったのですが、彼は内地のスタッフが苦労しているのを見ると、お金を出してみんなにご馳走したりしています。彼はもともと無口なのですが、多くのことを見てきました。俳優のほかにも、スタッフが何をしているかを見て、彼等も辛いし、とても苦労している、ということを言っていました。
司:しかも撮影の過程では、彼も陳真を演じるために多くの犠牲をはらっていると思います。
鄭:彼は今回が初めての大陸でのドラマ出演ではないけれど、僕が陳小春と共演したことがあるので、彼がどんないいところがあるのかって聞いてるんですよね?彼はわりと人に気を使うほうだし、ちょっとしたことでも不公平があれば言いますよ。
關:私もわかる、彼はもともと不公平を許さないからね。
司:実は、性格に陳真と特に似ているところがあるんですね。
關:芯は絶対似ていると思います、しかもとても率直だし、隠しごとをしない、不愉快なら不愉快とはっきり言いますからね。
鄭:すごくストレートです。
周:実は思ってたことがあるんですけど、実は彼(伊健)もよく弱い者の味方をしてくれます。撮影班にいるといつもスタッフの味方をしてくれるので、だから女中さんみたいだって(笑)。スタッフが言ってますが、伊健にちょっとしたことでも話すと、とてもまじめに聞いてくれて、後で解決してくれるんですって。
關:今、まだ政治に参加しようと思ってるのかい?それともこれから?
鄭:考えたことはありますよ。
司:前からそんなことを考えていたんですか?
鄭:ええ、昔香港でインタビューされたとき、あなたの願いはなんですか?って聞かれて、僕の願いは香港一の総統になることですと答えて、ある記者にはバカだと言われました。でも僕は本当にそう思ったんです。僕の住んでいる場所はわりと郊外のほうで、香港にはたくさんの地区がありますから、区議員としてね。
關:彼と話してたんですよ、いつか選挙に出たらいいんじゃないかって、区議員の選挙にね。
鄭:僕はきっと霍元甲と同じように改革しますよ、改革は非常に重要です。
司:鄭伊健さんにこんな雄大な志があるとは思いませんでした。
鄭:僕が住んでいる場所の環境を守らないといけませんから、それがもっとも良い方法です。
司:実際は何かなさってるんですか。
鄭:香港では環境保護大使をやってます。
司:体を張って何かやったことは?
鄭:あります、僕はいつもやってますよ、それから香港隣社大使でもあります。たとえば生まれつきの障害をかかえていたり、お年寄りなどの手助けが必要な人がいます、だからそういう大使をやっています。
關:君の住んでいる地区の?それとも香港全体の?
鄭:香港全体のです。
司:気づいたんですが、鄭さんの國語はあまりうまくないですね、かならずしも陳小春さんよりもうまくないようですが。
鄭:僕、そんなにまずいですか?
關:陳小春のほうが上手いね。
鄭:あたりまえですよ、彼はいつも大陸でテレビドラマの撮影をしているし、僕はすこししか話さない、話す機会もない。
周:伊健は初めて大陸でテレビドラマに出演したんです。
司:『霍元甲』はすべて吹替えですね。
關:同時録音はしませんでした。アクション場面が多いからですが、セリフを覚える時はなるべく國語で覚えて発音してもらいました。吹替えの時に口の形にあわせやすいようにです。
鄭:だから今日はもう話しません。とても疲れているし、睡眠不足で、発音が変になってしまいますから。
司:うまいとおもいますよ、すばらしいです(笑)
司:多くのみなさんが關監督に関心をよせていると思います。監督は以前テレビドラマの製作に関わったことはないと伺っていますが。『霍元甲』が初めてですか?
關:私は以前大陸でドラマの製作に関わったことがあります、2003年の『畫魂』で、李嘉欣、劉[火華]、胡軍が出演しました。これも極端で、好きな作品でしたが視聴率が悪く、けれども作品としてのできは良かった。『霍元甲』は3本目になります。私が吉安永嘉に参加する前に海潤との共作で、いま上海で撮影している『一世情縁』は孫儷、高雲豪らが出演していますが、上海でも非常に評判が良いです。私はテレビドラマにはできるだけ参加しますが、けれども私が撮った映画とは同じものではありません、あのドラマも上海で放送したときはとても多くの視聴者が気に入ってくれましたが、基本的に後からシナリオを作るために人物や多くのものがねじれてしまうと思います。これは自分が最初に設定した人物だろうか?と思います。
司:ドラマの多くは撮影しながら脚本を変えてしまいますからね。
關:ええ。でも一ヶ月以上前に、プロデューサーが電話をくれて、關監督、私たちのドラマは14パーセントを取りましたよ、上海の文芸ドラマでは非常に良い視聴率です、と言うのです。これはちょっと私の目をくもらせました。判断が非常に難しかったのです。だから私としては、映画のほうをわりと熟知しています、それにテレビドラマと映画はまったく同じではありません。どちらも劇ではありますが、映画を見るのとテレビドラマを見るのではその習慣は同じではないのです。
司:ではなぜテレビドラマへ参入したのですか?
關:実際のところ、国内で私たちが見ているテレビドラマの多くの質量とも非常によいものです。2003年の『畫魂』では、社長は李嘉欣が潘玉良を演じることで契約にサインをし、李嘉欣も私たちとの仕事を希望していたので、『畫魂』での共作が促されました。この初めてのテレビドラマで社長は私に服装から、撮影などいろいろな方面で非常に大きな自由と空間をくれました。簡単にいうとテレビで映画のように撮影ができたということで、質量ともよかったものの、視聴率がよくありませんでした。
司:だから、映画とテレビドラマの領域では非常に異なるということですね。
關:まったく違います。観衆の層もまた違います。
司:私は關監督が『霍元甲』に参加したことで、多くのものを取り入れられたと思いますが、その美を追求する非常に厳格な態度も含めて。
關:これはお互いに熟成するものだと思います。鞠覺亮監督もこのような考え方を持っていますし、私の参加は後押しと言う意味で、彼が考え方を変えるようなものではないですし。
鄭:僕はどの部門についてもとても重要だと思います。2人は非常に良く合っていますし、テレビドラマの仕事を始めてからはそれぞれの部分において、僕たちの考え方がだんだん近くなってきました。
司:もうすぐ20日には北京4チャンネルで北京の皆様にお会いできますが、お三方に宣伝で締めくくっていただきましょう。ドラマの見所をお勧めしてください。
周:北京電視台の皆さんこんにちは、私は新版『霍元甲』の中で趙倩男を演じている周牧茵です。私たちの新しい『霍元甲』ではたくさんの恋愛の場面が増えていますが、武術という面でも、わりと真に迫っています、それから、みなさんも鄭伊健の霍元甲と、陳小春の陳真を見たくないですか?『霍元甲』みてくださいね。
司:それから、周牧茵さんの趙倩男も見てくださいね。
周:ありがとうございます。
鄭:北京のみなさんに言いたいのは、テレビドラマというものは簡単には作れないんですが、一番いい面を見てもらえると思います。みなさんに『霍元甲』を気に入ってもらえるといいな。
關:多くのネットユーザーのみなさんの批評は知っていますが、かえって多くの方に見てもらえているようです。北京に視聴者のみなさんの期待に応えられると嬉しいです。
司:きっと北京の視聴者の皆さんの希望に応えられると思います。20日からの放送に期待して、テレビの前で『霍元甲』第一話の放送を待ちましょう。お三方ありがとうございました。
(完)
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2007年12月19日(2) 北京新浪網
こちらは、北京での放映に先だって…。
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今日は会社がえり、ちょっとヤボ用で歩き回りました。
収穫なかったけど手がかりは得た。ちかれた・・・。
明日も引き続き歩かねば。
帰りのバスで大家さんと一緒になった。
で、また太極拳教室に誘われたので、年が明けたら本格的に通うかも。
あ、そういえば今日の収穫、あったあった。
ダイソーって、香港にも台湾にもマカオにも支店があったのね。。
(ちなみに漢字では「大創」と書く。)
家はあいかわらず冬場の環境がきびしく、実はいま、あまりの寒さに指が動きません。
2時間ヒーターまわしてようやくあったまってきたのですが、指だけはいかんともしがたく。
てことで,今日はこれにて失礼します。。