『天生一對』
先日ここのブログで「今年は香港映画の製作本数が半端なく多いらしい!」てなことを書きましたが、それを実感するにはまだ早いようで、先週香港で公開されていた中国語の映画はたったの三本だけ。
うち、1本は自分のチェックミスで見逃してしまったのですが、どうもかなり面白いらしいです。
まあ、先週末始まったばかりだし、評判が良いようなら来月行った時に絶対やってるはずなので、リベンジします。はい。
印象が薄れないうちに、感想のほうを・・・。
1本目は、二日目の午前中に見た「天生一對」です。これは楊千[女華](ミリアム・ヨン)と任賢齋(リッチー・レン)の共演による人間ドラマ。
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Bingo(ミリアム)は広告会社に勤めるばりばりのキャリアウーマン。会社では男性の同僚に煙たがられ、ボスにも一目置かれる存在ですが、あまりに強引すぎて周囲の人々の気持ちを考えない面もあります。
アフター5は女友達とおしゃれなバーやエステ通いでうさ晴らし。彼女たちの男に関する愚痴を聞きながら、自分もずっと彼氏ができないなどと嘆いてはいますが、実は海外に移住したまま何年も音信のないボーイフレンドからの連絡を待ち続け、大事に彼のポケベルを持ちあるいていました。
ある日、Bingoはいつものバーで携帯電話を貸し借りした縁で、遊び人風のV仔(リッチー)と意気投合し、酔った勢いでそのまま一夜をともに・・・しようとしますが、V仔はBingoの体の異変に気づき、検査を受けることを勧めます。V仔を変態扱いし、最初は本気にしなかったBingoですが、半信半疑で検査を受け、結果に愕然とします。なんと彼女の左胸には癌ができていました。しかも位置が悪いために乳房を全切除しなければならないと宣告されてしまったのです。一刻を争う状況の中、現実を受け入れられないBingoは手術を避けるために様々な方法に頼ろうとします。一方、V仔はそんな彼女をバックアップしようと動き出します。実はV仔の本職は精神科医で、彼女には精神的なケアが必要だと考えていました。また、彼女を支え、愛し始めたことは、彼自身の抱える「病」を克服することにもつながっていたのでした。
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「天生一對」というタイトルには、女性にとっての乳房という存在に対する思い(生まれながらにして一対与えられて、それとともに人生を歩んでいく)と、人生におけるパートナーに対する思い(最初からあるものではなくて偶然によって出会うけれども、やはり人生の後半の長い時間を共に歩んでいく)という、二つの主題を意味しているのだと思います。前者については、あることが当たり前のようにして生きているけれども、ある日突然失ったとき、人はその大切さに初めて気づく。後者については、ひとりでいたもの同士が支えあうようになったことで、困難や苦しみに立ち向かう勇気が生まれる。
コメディの要素もラブストーリーの要素もあるのですが、メインテーマは「癌といかに向き合うか」という深刻な病気の話。でも、単なるお涙ちょうだいにしなかったところがとても好感の持てるところでした。いわば笑いの中に生きる希望を見出せるというか。一時韓流映画に押されて停滞した香港の映画界が、今後の方向について迷っているという状況がありましたが、この映画に香港映画の再生のヒントがあるのかもしれません。香港の映画は、見終って元気に映画館を後にできるのが一番いいところなのですから。
ミリアムが、今まで演じてきたのと180度違うタイプの女性像、ばりばりのキャリアウーマン、いわゆる「女強人」を演じているのもなかなかよかった。とはいっても、友人や同僚たちの前では強気だけれども、十年近くも恋人を待ちつづけていたりするなど一途で可愛らしい面を表現できるのは彼女ならではかもしれません。
ラブコメをやると必ずといっていいほどイメージの似た鄭秀文(サミー)と比べられるのもミリアムなのですが、監督や共演者も確かにかぶっているのでしかたないところもあるかなぁ・・・今回もサミーと「夏日的麼麼茶」「嫁個有錢人」などで共演しているリッチーなので、どうなのかと思ったのですが、新鮮味はなかったけれど、いい意味で落ちついているということで、決して悪くはなかったです。
以前は素朴で誠実な男性の役が多かったリッチー、その風貌ともよく合っていました。でも、ここ数年悪役含めいろいろな役を演じてきている中で、ただ単なる「いい人」から一皮むけたようで、厚みが出てきたなあと思いました。
この映画、脇にも見知った顔がいろいろと・・・。
まず、ミリアムの主治医に邵美琪(マギー)!!ほんのちょい役なのですが、やっぱり「医者」とか「警察」とか「教師」とかお堅い職業の役をやらせるとはまるわ~。それから、ミリアムが待ちつづける恋人に林家棟。林家棟は今回見たもう一本の映画にも出ていたし、いまTVBの夜中の再放送ドラマでも主役で出ていたりしたので、一番私の中では露出度が高い俳優さん。そして「うさんくささ度100%」なところもいい。
あとね、ミリアムのお父さんが林雪さんなのは、もうすっかり定番ですね~。それもナイスだけど、お兄さん役が「随時候命の」タクSirなのよ~!!きゃー!タクSirは林家棟と同じくTVBの深夜の再放送ドラマとか、いまゴールデンでやってるドラマにも出てる。いつも脇なので名前を確認するチャンスがないのですがかなり気になっております。
ところで、サイドストーリーに今香港を席捲する側田(ジャスティン)の話が入ってるのは・・正直Pacoの陰謀かとか勘ぐってしまいました(笑)。もちろん映画の挿入歌を歌っているし、とても上手いし私は好きですが・・・この話はほんとに必要???
もう一本については・・・これがまたなかなか面白い映画だったのですが、またこんど。
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コメント
そうなんですよねぇ、香港映画は観終わったあとに、ある種のすっきり感が味わえるのが醍醐味です。特に心も体も疲れきった時には。
それ故に、私は重~い重~いテーマの多い韓流から、どんどんイーキンを通じて、香港映画にのめり込んでいくのです(^^)
投稿: sierra | 2006.04.05 00:30
>sierraさん
韓国の映画は嫌いじゃないのですが、見終わると泣きすぎで疲れるのです(笑)。
だから韓国の恋愛映画はもっぱらビデオ専。
先日、いまさら「春の日は過ぎ行く」を見て、また号泣しちゃいました。
その後は伊健の「フェイス・トゥ・フェイス」を借りてきて仕切り直し。ああ~、なんで視聴率が悪かったんだろうこのドラマ。いまは亡き(死んでない!!)ロン毛伊にめろめろーんです。外はねLove。広東語をしゃべる伊にばくばく(初見は北京語吹替えだった)。
脱線すみませんm(__)m
投稿: いーたん | 2006.04.05 01:31
「雙面伊人」がたぶん香港TVドラマを観た最初だったような。韓流つながりのメル友に、韓流ドラマ並みに面白いとメールし、同僚にはとにかく1話だけでもと無理矢理DVD見せたり(笑)した思入れ深い作品です。
年末の香港でぜひタマール広場を写真におさめたかったのに工事中で、次回行く時のリベンジスポットの一つです。
最近初期作のVCD、特に時代劇をネットで探していますが、広東語も中文か英文字幕の助けなしではお手上げなのに、北京語音声の字幕なしはちょいと入手によいしょが・・・・
投稿: sierra | 2006.04.06 09:38
>タマール広場
私の広東語の先生に、今年の香港電影節は、そこに特設会場を作って上映するらしいと聞いていたのですが、どうなっているんだろう?
初期作だと、「石から生まれた石男君」こと「蜀山奇侠」くらいしか思い浮かびません・・・つか他のもあんまり見てないし。「ウルトラ痛快時代劇」って感じですよね(笑)。
投稿: いーたん | 2006.04.06 23:49